『美術・動物園・精神科施設』(水声社)刊行記念イベント 生きるた
『美術・動物園・精神科施設』(水声社)刊行記念イベント 生きるための/治療としての/批判としての芸術のトークイベントに行ってきました。
この前の本「美術・記憶・生」でもキーワードで出てきた「記憶」という部分が非常にクリアに語られていたように思います。私は白川さんとはお付き合いはそんなに古いわけではないし群馬と北九州ですので白川さんがデュッセルドルフでどのような教育をお受けになったのかよく知らなかったので、今回、そういった部分も聴くことができ、大変勉強になりました。
すなわち、「日本人がなぜこのような作品を作るのか」ということが
欧米人には理解できない、というところから始まりその目の前の欧米人をどのように納得させるのか。これは一人の人間としても、日本人としてもアイデンティティが問われるわけで日本の美術学校などでは決して教えてはくれないわけです。それに、考える必要もなかったと、自分の学生時代を振り返りそのように強く思いました。
こういったトークイベントに参加すると、どうしても自分の今ぶつかっている壁であったり自分の今と照らし合わせる機会を得ることができます。
「何もできずにもがく自分」と「何かできるかもしれない自分」とのはざまでこういったトークを聴くということが、私にとってはどれほど意義深いことであったか、それは計り知れないことなのだと濃いトークの中で実感したのでした。
もう一度、最初から本を手に取り、いろいろと考えてみたいと思います。
(報告;藤木雪絵)
- 作者: 白川昌生
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ストリートの思想 転換期としての1990年代 (NHKブックス)
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