岩本史緒+坂井存「Daughter vs Father」

zone1969jp2008-04-12

岩本史緒+坂井存「Daughter vs Father」
4月9日(水)−26日(土)
MODERN ART BANK WALD

【レポート】
 外張りガラスから見えるのは材木で作ったバリケードという、なにやらただならぬ雰囲気。恐る恐るギャラリーに足を踏み入れると細い通路に「入り口はこちら」と書かれている。真っ暗な室内には一歩足を踏み入れたら出口はないかのような感覚があり、入るのは躊躇した。
 真っ暗闇の展示室内。中もやはり有刺鉄線や机、椅子、酒瓶、ヘルメット等で作られたバリケードが張られ、細い通路が作られていてアブナイ雰囲気。足元は妙にふわふわして変な感じ。目が慣れるまで手探りで進み、奥に入るとボンヤリした映像がうっすらと映し出されていて、最初は外からの光の反射かなにかかと思った。
 しばらく映像を見ているとサブリミナル的に何かが一瞬見えるときがある。でもなんなのかはよくわからない。
 この展覧会は、父と娘の記憶の展覧会なのか、それとも父と娘の戦いの展覧会なのか。父がいない私には判断しかね、しばし首をひねる。
 坂井さんがいらしたのでちょっとうかがってはみたものの、やはり私にはピンとは来ない。いい意味で全体的に居心地の悪い、妙な展示だった。
 最終日の4月26日、18時よりアーティストトークと娘、岩本史緒によるパフォーマンスあり。クロージングパーティーは一品持ち寄りだそうです。(雪)