わたしいまめまいしたわ

zone1969jp2008-03-08

わたしいまめまいしたわ
現代美術にみる自己と他者 Self/Other

東京国立近代美術館
2008年1月18日(金)−3月9日(日)

【レポート】
 展示作品はいくつかのセクションに分かれていて、個人をピックアップした展覧会よりも別の意味づけがなされていたと思う。たくさんのセルフポートレイト、女性ばかり描き続けている作家、こっちをじっと見ている被写体の60点もの羅列…。アイデンティティ=自己同一性と思い込んでいる自分に数々の作品が揺さぶりをかけてくるようだ。
 個人的には映像作品が好きだった。高嶺格の映像作品、キムスージャの「針の女」が特に印象深かった。「個人」とはなにか。「他者」が居てこそ成立するものだ、ということ、「個人」は「個」だけでは成立できないことを、この展覧会は示しているかのようだと思った。(雪)