大浦こころ個展「こころの動き」 クロージング・トーク

zone1969jp2008-02-11

大浦こころ個展「こころの動き」
2008年1月12日(土)−2008年2月11日(月・祝)
ギャラリーアートリエ

【レポート】
 とある人からのヘルプがあったため急遽アートリエへ車を走らせ会場へ。クロージング・トークだけと思って安心していたら「ワークショップがある」という。真面目に絵を描いたのは何年ぶりか。内容は「この壁画に自分の絵を描いてください」というもの。私はひねくれ者なのでかっこよく描くのもイヤだし、ただ描くだけでもイヤだし、どうしようか考えながらゆっくり鉛筆を動かし、現在の自分の状況をよく表しているであろう、水面に沈んでゆく自分を描いた。しかも仕上げは消しゴムで部分的に消す。これは今、アウトプットを順調にしている人への憧れであり、妬みであり、つまり自分の一番醜い部分なのだ。それを壁画の「死」のエリアに程よく近いところを選んで描く。一人ずつ説明を、とのことだったので、素直に「悔しい」と言った。
 この展覧会に何度も足を運ぶうち、いろいろな心に抱えていたものが具現化してきたのかもしれない。今では自己紹介のときに「何かしていなければ認められない」という強迫観念もなく、何もしていない、と素直に言えるようになった。(雪)