福岡アジア美術館アーティスト・トーク

zone1969jp2007-05-12

 福岡アジア美術館の今年度のアーティスト・イン・レジデンスの作家2名によるアーティスト・トークを聞きに行きました。今年度は韓国とタイから。いずれも1976年生まれと若い作家です。残念ながらタイの作家、プッティホンさんが諸事情からタイに留まらなければならず、16日からの日本滞在ということで急遽ビデオレターでの参加となりました。聴衆は年配の方がたくさんいらしていて驚きましたが、ほとんどがアジア美術館のボランティアの方でした。たくさんのボランティアの方が関わっている美術館というのはなかなか珍しく、とてもいいことだと思いました。

【日時】5月12日(土)午後2時〜3時30分
【会場】福岡アジア美術館 あじびホール(8階)

【レポート】
Kim Il Geun(キム・イルグン)…韓国特有の紙を使用したオブジェによるインスタレーションが主な作品。五感をテーマにした作品群は少々興味を持ったが、個人的な印象からするとコンセプトよりも手業のほうが目立ち、会場からの質問も素材の紙についてのみだった。コンセプトが明確ならば、そのコンセプトへの質問が飛び交うはずでは。
Phuttoghong Aroonpheng(プッティホン・アローンフェン)…ビデオレターでは彼の作品である映像作品の“We all know each other Project”が紹介されていた。このProjectは自分の知り合いを、その人について1分間喋りながら紹介してもらうというもので、紹介される人物は数珠繋ぎに果てしなく続く。このようにある普遍性を持った作品は「アート」の持つ特徴のひとつなのではないかと感じ、非常に興味深かった。この人の今後の日本でのワークショップが楽しみである。(雪)

福岡アジア美術館での展示
インドの現代絵画−時代をとらえる力
2007年3月29日(木)〜6月26日(火) アジアギャラリーA

輝くアジアンビューティー アジアの美人画勢ぞろい
2007年4月5日(木)〜6月19日(火)