市長選も終わりましたが先日のレポートを。

zone1969jp2007-02-04

新市長が決まりましたが、ここでは相変わらずアートレポートを行いたいと思います。
国立国際美術館
 充実した所蔵作品が時期によって入れ替わるそうなので、素直に何度行っても楽しめる美術館、という感想です。初めて行きましたが、外観がかなりいかつい感じで、私はその奥にある科学館が美術館だと間近に行くまで勘違いしていました。それほど不思議な感じの建物です。地下一階は地上部分のドーム型のガラス張りからの採光が非常に美しく、天井も高くて開放感があります。本当にカルダーの赤いモビールがよく映えていました。また、舟越保武氏と佐藤忠良氏の作品が仲良く隣同士に並んでいたり、具体作品がまとまっていたりと展示も非常に見やすくて疲れません。今度はここの企画展もぜひ見に行ってみたいと思いました。
ドーンセンターComical&Cynical<コミカル&シニカル>「韓国と日本の現代写真/二人の女性のディレクターから見た一側面」
 使われなくなった屋内プールの空間を非常にうまく利用している感じを受けました。私は写真作品にはあまり何かを感じたりはしにくいのですが、それでも面白い作品がいくつもあり、充分楽しめる内容でした。個人的に気に入った作品は渡邊耕一の「Moving Plants」と浅田政志の「浅田家」でしたが、それ以外にも日本、韓国問わず、いい作品がたくさんありました。かなり細かく見る作品もあったので、見終わったあとはかなりおなかいっぱいに。またこういう展示があればぜひ行きたいと思いました。
大阪府立現代美術センター展示室A 居城純子 / 入れ子の庭
 一日ではしご3軒はちょっと…と思いながらも、行ってみたら結構面白かったです。キャンバスには不定形の空白があって、それが故意に切り取られているものもあれば故意に描いていなかったりと、「故意」によって空白部分の想像を掻き立てられるような仕掛けが随所に。さらに切り取られた絵の具の薄皮が会場に置かれていて、その上に小さなフィギュアが置いてあり、よく見ると、旅のキャラバンよろしく整列していたりしていてなかなか面白いインスタレーションでした。
展示室B 岩宮武二展−写真と素描−
 素朴な素描とモノクロ写真のコントラストがどぎつすぎず、かなりソフトな感じで会場の空気を作っていました。個人的にカンボジアシェムリアップのアンコール遺跡の写真がたくさん見ることができて嬉しかったです。

 次回は(あくまで予定ですが)しばらくお休みしていた「アート徒然考」を書こうと思います。(雪)