Borderland的文化

zone1969jp2006-11-01

 10月25日に北九州の情報誌、「雲のうえ」が創刊されました。記念すべき第一号の特集は「角打ち(かくうち)」。このことはリバーウォークのシンポジウムでちょっとだけ聞きかじっていましたが、そのときは角打ちというものをまったく知らず、何のことを言っているのやら、と思っていました。
 「角打ち」とは、居酒屋ではなく立ち飲み屋でもなく、酒屋さんでちょっと一杯引っ掛けられるという、独特の文化です。記事によれば、そもそもの背景は北九州がその昔炭鉱の町であったことに深く関係しているそうです。炭鉱の労働者は交代制だったために午前中に仕事が終わった人のために酒屋さんがお酒を出すようになったとか。お店の中にはカウンターやテーブル席もあり、つまみもお店によってまちまちですが大抵500円でお釣りがくるくらいのものだそうです。それに「ご飲食は30分以内でお願いします」というあたりが、なんとも粋で心地よく感じられます。
 ふらっと立ち寄って一杯引っ掛けて、さらっと帰る。そんな人々の営みはなんとも文化的ではないでしょうか。(雪)